目次
呼称
ロジン、松ヤニ、グリップガード、チョーク、バットワックス、パインタール、スティック
概要
ロジン(松ヤニ)は、「松脂(まつやに)」を原料とした天然樹脂で、滑り止め素材そのものを指す。使用形態は粉末状のロジン・固形タイプ・スプレータイプなどがあり、目的に応じて使い分けられる。投手は主に粉末ロジンを手指に付け、汗や湿気による滑りを防いで制球を安定させる。一方、打者は固形やスプレー状の滑り止めをバットのグリップや手(手袋)に使用し、スイング時の握力低下を防ぐ。
歴史
松ヤニ自体は古くから滑り止めとして利用されており、野球では19世紀後半の米国で投手の手指安定を目的に使われ始めた。やがて粉末化されたロジンが普及し、MLBでは公式にロジンバッグが設置されるようになる。一方、打者による松やに使用は時代とともに形態が変化し、固形やスプレーなど製品化が進んだ。しかし、不正投球や用具改変との線引きが問題視され、ルール整備が進められた。現在では、投手はロジンのみが許可され、打者はバットのグリップ補助として限定的に認められる形で運用されている。
種類
ロジンバッグ
粉末・パウダータイプのロジン(松ヤニ+炭酸マグネシウムなど)。袋入りの粉末を手に付けて汗や湿気による滑りを抑える。粉は乾いたままでも、汗と混ざることで適度なグリップ感を生む。
スプレータイプ
スプレー式滑り止めは、バットのグリップ部に噴射して乾燥させ、粘着性のある層を形成する用途で広く使われている。簡単で均一に塗布できることから打席前のグリップ強化に適している。こうしたスプレーは手軽さが特徴で、乾燥後に滑りにくい状態を作る。
固形タイプ
商品としてはパインタールスティックやバットワックスとも呼ばれ、バットのグリップ部分に直接こすりつけて粘着性のある表面を作る用途で使用される。手袋や素手の打者がバットを確実に保持する目的で用いられる。
ジェルタイプ
透明で速乾性のあるジェルをバッティング手袋や手のひらに塗布して使う。少量を手のひらに塗りこみ、乾かすことで高分子ポリマーの粘着膜が形成され、バットの握りやすさとコントロール性を向上させる。松ヤニのスプレーや固形よりも、服や皮膚に付着しにくく、ベタつきにくい使い心地が特徴で、手袋使用時の快適性が高い。湿気でも粘着性が再活性化する仕様。
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参考文献(出典)
- 国立研究開発法人科学技術振興機構.“野球投手の滑り止め剤、効果を初計測 科学的議論に道開く 東北大など”.Science Portal.2023-01-05.https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20230105_n01/.(参照2026-01-08)
- スポニチアネックス取材班.““追いロジン”伊藤大海のこだわり 1球ごとに粉を付け、3イニングに1回は交換 最近では審判が…”.スポニチ Sponichi Annex.2023-12-05.https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2023/12/05/gazo/20231205s00001173536000p.html.(参照2026-01-08)
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